11CLIPでは京都や関西圏を中心に愛犬動画制作を行っています。愛犬動画は「愛犬の家族の思い出を”かたち”に残す」というコンセプトで制作を行っています。犬と家族の思い出はご家庭によってそれぞれ、今回は11CLIPを応援してくださっている方から、愛犬との思い出物語をお寄せいただきましたのでご紹介いたします。

 

くろちゃんのくさりの音

くろちゃんは雑種の犬でした。

ある日の夜に、私の家に泥棒が入ったので、怖くなって番犬を飼おうということになりました。それまでは犬を飼ったこともなかったですし、飼う予定もありませんでした。でも、番犬さえいればこの恐怖から解放されると考えて決断したのです。

その頃はペットショップで犬を購入するという感覚がなく、親戚の家に事情を話すと、ちょうど飼い犬に子供が生まれて少し大きくなったのであげるよ、と言ってくれ、もらってきたのです。

我が家に連れてこられたときは、小さな体で震えていました。思えば母親のそばで暮らしていたのを急に引き離されて、知らないところに連れてこられたのですから、さぞかし心細かったことでしょう。

つやつやとした黒い毛並みでしたので、くろちゃんと名前を付けてかわいがりました。メス犬らしく、かわいらしい性格でした。私も家族も全力でかわいがったので近所の人にも人懐っこく接するように成長していきました。

庭で飼っていたのですが、うちの中にいるとときどき“ガラガラ”と鎖を引きずる音がします。そのあとすぐに、“ピンポーン”と呼び鈴がなります。そうです。くろちゃんは怖がりなので、知らない人が来ると、そろそろと犬小屋に隠れてしまうのです。番犬が欲しくて飼ったのに・・・。でも、くろちゃんの性格を愛していたので、誰も叱れませんでした。その後も天国に行くまで、くさりの音は“くろちゃん今怖いんだな。”という音として聴き続けました。